おなかをへこめながら体を整えていく、ちょっとありえない整体院「わごいち」の裏側。
お母さんが、子どもを寝かしつけるとき、トン トンとする手。
お腹のわが子を思い大切に、ナデナデするお父さんの手。
妹のおでこを、ヨシヨシするお兄ちゃんの優しい手。
小さな生き物を抱くような‥
大好きなヒトをつつむような‥
そんな愛の手で、お腹に触れる。
手技の練習のとき、
院長に、
「もっと楽にし、そんなガチガチにならんと。」そう言われて、揺すられて、ハッとした。
自分の体がまるで固い板のようで驚いた。
こんなガチガチの体で、骨で囲まれていない、硬い筋肉のないお腹を触っていたのか。
自分で気付かなかった‥
「想像して、お腹のなかを。」
これはお腹を触る上で大切なこと。
あるがままを感じようとしていたんだろうか。
ガチガチに固まった自分の体と思い込む自分のイメージで触っていなかっただろうか。
そのままを受け入れてつつむ。
ほどき溶かす‥
「ほら、こっちへおいで~。」
トン トン
ナデナデ
ヨシヨシ
(もうちょっと、さわっててほしいな‥)
そんな愛に満ちる手で。
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